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TPPは11月すべりこみ参加!? 再出発の「TPPを考える国民会議」で反対論

 5月24日、参院会館で「TPPを考える国民会議」(代表世話人:宇沢弘文 以下、国民会議)が開かれた。会場には赤松広隆元農水相、山田正彦元農水相、舟山康江元農水政務官など閣僚経験者をはじめとする国会議員のほか、学者、企業代表など約60名があつまった。国民会議は政府が進めるTPPに待ったをかけようと2月に設立した会で、以来全国各地で集会が行われていたが震災の影響で一時ストップ、3ヶ月たちいよいよ再スタートをする。

「止めなければ意味がない、どう止めるかが問題です。国会議員の皆さんには覚悟を決めてもらいたい」国民会議の世話人で東大大学院教授の鈴木宣弘氏は参加する議員にうったえた。

 政府は17日、震災後の政策方針となる「政策推進指針(pdf)」を閣議決定した。その中でTPPについては「総合的に検討する」と表現し、大手マスコミは「先延ばし」と報じた。しかし昨年11月以降「先延ばし」状態は続いており、実際のところその間も各国との議論、交渉は水面下で行われているのだ。

「今年の11月にすべりこませればいいという声がある。水面下に潜り込んで急に参加するようなことがあれば、あとで取り返しのつかないことになる」(鈴木教授)と11月に開催予定のAPEC直前に日本が参加表明する可能性があることを指摘した。

 米国、豪州、マレーシア、ベトナムなどTPP参加表明9カ国は19日閣僚級会合を開き「TPPが目指す高いレベルの基準に適合する限り、APECの全加盟国を対象に交渉参加受け入れの検討を続けることで合意した」などとする共同声明を発表、滑り込む窓口は用意されている模様で、日本が"その気"になればいつでも参加ができる状態だ。

 国内では震災以後、TPP推進論がますます加速している。4ヶ月ぶりに開かれた「新成長戦略実現会議」に参加した米倉経団連代表(住友化学会長)は、以下の文書を会議に提出し、TPP参加を強く求めた。
「重要な生産・技術開発拠点を国内につなぎ止めておくためにも、企業による グローバル・サプライチェーンの再構築を国として制度的に支援していく必要がある。TPP交渉への早期参加、日中韓FTAの早期交渉開始ならびに日・EU EPAの早期交渉開始などEPA/FTAを一層推進することは、震災を経て、むしろます ます重要となっている。『包括的経済連携に関する基本方針』、それを受けたAPEC横浜会合における 『国を開く』旨のメッセージ、ならびに6月を目途にTPP交渉参加について結論を出すとした『新成長戦略実現2011』は対外公約であり、これらを堅持すべきである」

また、読売新聞や、日経新聞はTPP推進社説を出しており、経済界と大手マスコミが「世論」の地盤を築こうとする構造は相変わらずだ。

「昨年11月に閣議決定した基本方針そのものは、その方向性を変えるということではありません」「若干の留保を置きましたけれども、基本的な姿勢は変えないで進めていく」(5月18日菅首相記者会見

 菅政権は18日の記者会見で、TPP推進の「基本的な姿勢」を継続すると宣言している。単純な「先送り」ではなく、11月の滑り込み参加に向けて着々とシナリオは進んでいる。

【関連記事】
TPP先送り「平成の開国」の看板が泣く (日経新聞社説5月22日付)
TPP参加判断、先送りに理解 米通商代表部次席代表(朝日新聞 5月22日付)

【TPPインタビュー】
山田正彦:TPPは農業だけの問題ではない!
舟山やすえ:米国基軸のTPPよりアジア中心の経済圏を
中野剛志:TPPはトロイの木馬

【TPPアーカイブ記事】
高増明:TPP内閣府試算の罠 ── 菅内閣がひた隠す"不都合な真実"
TPP推進派の根拠に落とし穴 ── 内閣府試算GDP3.2兆円増は10年間累積試算だった
TPP報告書を公開!
TPP「開国」報道に"待った"の動き
続・世論調査の「TPP推進」は本当?
TPP反対派に押される「開国フォーラム」とは?

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経団連代表やTPP推進派の言葉はもっともらしく聞こえる。
推進する立場であれば、もっともであろう。(原発の安全神話と同様に)
別のコラムでも述べたが、経済と博愛主義の融合が必要だと述べたが、財務大臣の先日のTV報道発言でもあるように、経済(企業)にモラルと求めることはできない意見に残念ながら私も賛同する。
理想主義では、現実を乗り越えることができない。(心情的には理想を求めたい}
政治と同様に経済も闘争である。
勝つか・負けるかである。
現在の日本の経済力で、勝負するには無謀な賭けであると思う。
震災の被害の無い企業にとっては、被災した企業をも飲み込む千載一遇のチャンスでもある。
又、TPP不参加で企業の海外流失が止まらないとの意見もあるが、逆に加速される場合もある。海外で生産し、日本に売ればよいのである。食料だけでなく、工業製品の依存度も高くなる可能性もある。
経済界からすれば、過去の栄光を取り戻したい気持ちもあろうが、現在の世界の経済の中心地は日本で無いし、今後それが訪れることも無いことを認識する時期にきている。
日本は、経済重視(原発)からの脱却も視野に入れる時期でないだろうか。。

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