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« 東日本大震災津波・岩手からの報告
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現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(2)── 首都直下地震が起きたら一体どんなことになるのか? »

現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(1) ── 東北沖は茨城沖を通じて関東直下、東海にまで連動する

takanoron.png 大震災以来4月22日までの約40日間に起きたM5.0以上の余震は、気象庁発表によると合計429回で、そのうちM6.0以上が74回、 M7.0以上が5回である。M4.0以上まで広げると何と700回を超える。今後も数カ月ないし1年間は続くと言われているものの、実はどんな専門家にも分からないというのが本当だろう。

●北米プレートの激動

 問題は、その頻度やマグニチュードの大きさばかりでなく、質的な側面、すなわち構造的な連動性である。プレートテクトニクス説は地震のすべてを説明できず、ましてその予知にはほとんど役立たないという批判もあるが(例えば日経ビジネス・オンライン4月22日号の角田史雄=埼玉大学名誉教授)、それはひとまず措くとして、今回の大地震が太平洋プレートと北米プレートの境界をなす日本海溝の陸地寄りで起きて、日本列島が5.5メートル東に動いたと言われるほどの衝撃を列島に与えたことは間違いなく、とすると、特に北海道、東北、関東から甲信越のほとんどが乗っている北米プレート全体が激しく揺さぶられ、日本海溝のさらに南の茨城県沖と房総沖、北米プレートと西のユーラシア・プレート及び南のフィリピン海プレートとの境界付近など、要するに北米プレートの縁辺全体に余震が集中しているのは当然のことと考えられる。

newsspiral110423_2.jpg
《図1》北米プレート周辺で次々に起きる余震の怖さ(スイス地震局HPより)

 そのことをたぶんいち早く指摘したのは、国際的に権威あるスイス地震局で、前に書いたように、3月17日のブリーフィングで《図1》を掲げた。東日本大地震と太平洋側で多発するその余震群に加えて、3月11日青森沖M6.6、同日新潟内陸M6.2とM5.5、3月15日静岡M6.2など北米プレート境界ぐるり一周的な余震をプロットし、さらに「東海及び南海の震源域はまだ動いていないが、これこそ最大でM7.9から8.2を伴う最大の危険である」として、それが東京地方にも波及する可能性を示唆した。
※スイス地震局 http://www.seismo.ethz.ch/index_EN

 これらが単に北米プレート境界のあちこちで起きているというだけでなく、その中でも特に、茨城県沖と茨城県南部の地震が首都圏直下型大地震と東海大地震を誘発する可能性があることを1980年代から指摘していたのは、故・溝上恵=東京大学名誉教授である。溝上は、地震防災対策強化地域判定会の会長を96年から08年まで務めた地震学の権威で、10年に73歳で亡くなったが、『週刊朝日』は彼に11年前に取材していた記録に基づいて、4月29日号に「地震学の権威が警告していた首都圏直下大地震の戦慄」と題した記事を掲げた。

newsspiral110423_1.jpeg
《図2》東北沖が首都直下誘発する連動性を示した断面図(週刊朝日より)

●フィリピン海プレートが鍵

 それによると、(1)茨城県沖では約20年ごとにM7クラスの地震が起きている、(2)この地震は茨城県南部の地震と連動する、(3)その2つの地震がプレートに影響して南関東直下地震を誘発する----というのが溝上仮説である。これを理解するには、お馴染みのプレートのせめぎ合いの平面図だけでなく、茨城県沖から静岡県沖にかけての断面模式図《図2》を見なければならない。これを見ると、鍵を握るのはフィリピン海プレートで、それは西日本の太平洋側でユーラシア・プレートとせめぎ合って南海トラフを形成しながら、静岡市近辺に向かって突き刺ささり、底から北の北米プレートに接し、さらに三宅島西方辺りで太平洋プレートとぶつかっているのだが、(1)フィリピン海プレートが上昇しながらユーラシア・プレートと擦れ合っているところが東海大地震の震源域となり、(2)そのまませり上がって伊豆半島を押し上げている辺りが小田原地震を起こしかねず、(3)しかし北米プレートに当たると今度はその下に食い込み始めて相模トラフを作り、さらに潜って北米プレートの活断層を刺激して関東直下地震の原因を作り、(4)さらに潜って行って東から潜って来た太平洋プレートと60〜80キロの震度で擦れ合うが、その真上が茨城県南部である。つまり、平面図で見ると、太平洋プレートは日本海溝南端でフィリピン海プレートと接しているだけのようだが、実際には、太平洋プレートは茨城県沖で沈み始めてから斜め西にどんどん潜って行って、茨城県南部の深いところで、今度は北米プレートによって押し下げられてきたフィリピン海プレートともう一度、きしみ合うのである。

 してみると、東北沖の地震は日本海溝続きの茨城県沖や房総沖に連動するのは当然として、さらに構造的に、茨城県沖は直ちに茨城県南部を刺激し、さらにフィリピン海プレートに変調を惹起して関東直下や小田原や東海の大地震を引き起こすきっかけとなるということである。▲

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コメント (15)

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ほんとうに、誰も否定できない!のです。
もう覚悟をきめましょう。

緊急地震速報につかわれている「初期微動」の次に襲来する「本震」が収まった時に、あなたの命があれば、あなたは90%は生き延びたようなものです。この「本震」の第一次アタックをナントカクリアする「準備」を怠ってはなりません。その準備は、時間場所を問わず、自分が地震時に出くわすあらゆる空間条件を想定して置かねばなりません。

たしか1964年の雑誌「TIME」に掲載されたのが初めてであった記憶にありますが、日本ではその理論に私の嫌いな東大の竹内教授が小躍りしながら便乗したのが、このプレートによる地震説で当時の対抗馬の坪井教授は主流派を追われました。
 いらい、日本の地震学のすべてはプレートに通じ、地震予知名目の国家予算に直結してきました。あとは原発同じく「地震予知利権」一色です。

「地震予知」は様々な理論と実践を繰り返してきました。
しかし、今回もいつもと同じく、有効なる事前の「予知」は皆無でした。結果としておびただしい人々が命を失いました。そして更にそのほとんどが地震よりも未知の「つなみ」によるものだったことが悔しくてなりません。あの「奥尻島」と同じ屈辱を噛み締めるばかりです。

はっきりいって今回のような「広域面発生同時群発・誘発地震」は未経験の領域であり、過去の史的文書にはおそろしいことがいっぱい記録されています。
できれば、そんなことになって欲しくない「想定内」であってほしい、なんて、「希望的観測」ももはや土台無理な話です。

ですから「最悪を覚悟」するしかないのです。
昔と違っていろいろな「文明」は進んでいます。仮に「最悪の事象」がおきたとしても人類の歴史的経験においては、少なくとも昔よりは「ましな」克服形態が実現できるはずです。だから、そのことに夢を託して想定外の「最悪の事態」を皆で覚悟しましょうよ。

「そのとき」がくるまえになすべきことはなにか?
ま、自然科学者の端くれとしては「逃げるよりも目撃者」になりたいですね。
爆発でも日本沈没でも最後まで見届けたい。

といっても、そのまえに、寿命を向かえるかもしれませんけど。

高野様

トップページからのリンクがおかしいようです。

さて、
>してみると、東北沖の地震は日本海溝続きの茨城県沖や房総沖に連動するのは当然として、さらに構造的に、茨城県沖は直ちに茨城県南部を刺激し、さらにフィリピン海プレートに変調を惹起して関東直下や小田原や東海の大地震を引き起こすきっかけとなるということである。<
ですが、現実問題として非常に説得力のある話ですね。
実際、最大余震M8とも言われている身としては。

こうなってくると当然のことながら原発以外でもあらゆることが心配ですが、まずは原発問題。
とんでもない環境下で作業されている福島第一の現場も心配ですが、やはりこの際すべての商業路を一度止める必要があるのでは?と強く思うわけです。
だめならせめて浜岡原発だけでも。
建屋自体が免震構造ではなく、津波対策ばかり言っていて、まったく信用できない。
政府もすべての電力事業者に対して火力及び一般水力の(メンテナンス考慮したうえでの)供給電力量とっとと出してくださいよ。
東電が出している全電力事業者実績値資料だけではどうすべきかの議論さえできない。
http://www.tepco.co.jp/eco/report/data/images/data1.pdf

東京大地震研究所も、南関東の地震が誘発される可能性があるとしてようです。

http://news.www.infoseek.co.jp/society/story/20110422_yol_oyt1t00974/

ほんとうに、誰も否定できない!のです。
もう覚悟をきめましょう。

緊急地震速報につかわれている「初期微動」の次に襲来する「本震」が収まった時に、あなたの命があれば、あなたは90%は生き延びたようなものです。この「本震」の第一次アタックをナントカクリアする「準備」を怠ってはなりません。その準備は、時間場所を問わず、自分が地震時に出くわすあらゆる空間条件を想定して置かねばなりません。

たしか1964年の雑誌「TIME」に掲載されたのが初めてであった記憶にありますが、日本ではその理論に私の嫌いな東大の竹内教授が小躍りしながら便乗したのが、このプレートによる地震説で当時の対抗馬の坪井教授は主流派を追われました。
 いらい、日本の地震学のすべてはプレートに通じ、地震予知名目の国家予算に直結してきました。あとは原発同じく「地震予知利権」一色です。

「地震予知」は様々な理論と実践を繰り返してきました。
しかし、今回もいつもと同じく、有効なる事前の「予知」は皆無でした。結果としておびただしい人々が命を失いました。そして更にそのほとんどが地震よりも未知の「つなみ」によるものだったことが悔しくてなりません。あの「奥尻島」と同じ屈辱を噛み締めるばかりです。

はっきりいって今回のような「広域面発生同時群発・誘発地震」は未経験の領域であり、過去の史的文書にはおそろしいことがいっぱい記録されています。
できれば、そんなことになって欲しくない「想定内」であってほしい、なんて、「希望的観測」ももはや土台無理な話です。

ですから「最悪を覚悟」するしかないのです。
昔と違っていろいろな「文明」は進んでいます。仮に「最悪の事象」がおきたとしても人類の歴史的経験においては、少なくとも昔よりは「ましな」克服形態が実現できるはずです。だから、そのことに夢を託して想定外の「最悪の事態」を皆で覚悟しましょうよ。

「そのとき」がくるまえになすべきことはなにか?
ま、自然科学者の端くれとしては「逃げるよりも目撃者」になりたいですね。
爆発でも日本沈没でも最後まで見届けたい。

といっても、そのまえに、寿命を向かえるかもしれませんけど。

というか日本はそもそもそのような地域にあるわけでして。東海沖地震もいずれ来ることは分かっているはず

そこに原発を乱立させるべきかどうかは、また別の議論になるとは思いますが

東日本大震災が「単に数百年に一度」のものであったらよいのですが。日本列島の地殻そのものを変化させたなら、原発の建設どころかこの国にはもう住めないかもしれない。小松左京さんの小説「日本沈没」を地で行くことになるのかも、という不安はありますね

折りしも終末思想の一種である「2012年問題」が幅を広げてきたところでもあります。世界的なパニックにつながらないとよいのですが…

<高野様>
珍しく(スミマセン)、同感です。
発電システムだけでなく、行政の分散化が必然です。日本の作り替えをしなければなりません。
地域主権を実現するチャンスです。
復興資金は海外資産を活用すべきです。
しかし、菅総理の元では無理でしょう。十人十色の会(東電の親睦団体)の議員が内閣の中枢におり、また急遽補佐官になった笹森元連合会長は東電労組出身です。原子力村の住人で占められたこの政権になにができるでしょう。
原子力推進グループにおいては浜岡原発すら止められないでしょう。
このままなら日本は臨終です。それを避ける為には現政権を臨終させねばならません。
東電を守ることだけは、珍しく即断即決です。電気料金を上げることも即断です。
まずは、東電を解体しなければなりません。少なくとも幹部は、全員(70人もいるそうです)クビにして、株も紙屑にしてからでしょ。国民負担をするにしても…。

東北の地震後この日本列島を取り巻く

自然環境。

プレートも含め少しおかしいと思いませんか。

地球規模の地殻変動が起きているように

思えます。

この時期にしては気温が下がり気味で

風も冷たい。

雲の形も風雲急を告げるような

地獄絵を見ているようなかたちをしています。

各神社でも催し事も不運が付きまとって

いるようです。

地球という星が人間という生物を

淘汰しはじめたのでは・・・。

高野 様

巨大地震の将来予測としての専門家の地殻構造上の可能性の指摘は、今までに数多くの話を聞かされている。高野様のご投稿が新しいものとは言いがたい。

高野様のご投稿は、問題を提起するという観点から見ると、非常に重要なことではあるが、高野様には、「だからどうしたらよいか」の、話を期待したいのですが、残念です。

次回には、地震に対応した東京都の都市再開発の具体的話をお聞きしたいものです。
東京、名古屋、大阪で政治機能、経済機能などを分割し、一極集中を排除していく具体的な話が出れば非常にありがたい。
首都機能移転の導火線的役割を果たそうという考えはないのでしょうか。

以下は、孫正義氏の最近目にした非常に気になったコメントである・・

>「大震災の前まで僕は原発反対派でも推進派でもありませんでした。ニュートラルというか、考えていなかった。ところがこの1か月で、原発の恐ろしさというか、これが魔物だということをつくづく考えさせられた。<

本当の魔物とは、孫氏でさえも人類の破滅に繋がりかねない危険をも気づかせなくしてしまう人間の備えし強欲(良くも悪くもではあるが・・)であろう。

思いもよらぬ大震災だった。
地震の予測など当てにはならないでしょう。
しかし個人的に気になる事は富士山の噴火です。
周期的に考えると何時あってっもいい状況です。
もしこれが大震災となると東海地域におけるあらゆる被害予測は中部・近畿日本にまで波及し日本の半分以上が住居不能の地になるでしょう。
しかしもっと恐ろしいのは若狭湾の地震です。
阪神淡路もまさかの震災であったようにかの地で直下型が起こらないとは言えません。
それこそ地震学者や気象庁の予想を超える可能性は最早排除出来ないでしょう。
日本最大の原発銀座である若狭湾で直下型の大震災が起これば九州・沖縄・北海道を除く地域は住居不能の地になります。

東京云々の議論は最早なるようにしかなりません。
首都圏に住むものとして言える事は、日本人の住む地の確保こそが危急の課題と言えます。
今は原発廃炉に向けたロードマップ作成こそが必要なのです。
停止中の原子炉の廃炉はすぐ実施すべきで稼働中の原子炉の廃炉計画の作成こそが急務です。
今はエネルギー行政の変換こそが重要なのです。

菅内閣を潰して谷垣内閣を作っても原発問題は解決せずに、官僚電力主導で電力独占体制はさら悪くなると思うが、国民の信を失った菅内閣を潰すことが先決だと思う。
デモ、集会、訴訟、などの国民運動でしか危機的な原発問題は解決しないと思う。

浜岡は非常に危険だと思うが、石原都知事はどのように考えているのだろうか?彼の見解を残しておいてほしい。

あらいぐま様のおっしゃるように
明日若狭湾でM9並みの大規模地震が起きるかもわからない。いつ起きるかもしれない。
そしておきたらフクシマのように、無策な政府と無策な電力会社と、責任のたらい回し。

こんな「おそろしいこと」によく日本人は我慢できるものである。
年間2000億円超の「洗脳の成果」である。

地震・原発・津波に、放射能汚染津波まで加わったら、「日本沈没」ではなく「日本壊滅」ですな。

ま、それを喜ぶ諸外国も多いかも。喜ぶ日本国民なんているのだろうか。

浜岡原発を止められないで、直下型地震が来て福島と同じことが起こったら、もう人災以外の何物でもないね。

で、私の結論としては止められないのが日本の組織。

ことが起こってから場当たり的な対処をする。これが日本人クオリティw

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